国連開発計画(UNDP)NY本部開発政策局で、ジェンダーと女性のエンパワーメントを担当し、世界各地で数多くのプロジェクトを手掛けた大崎麻子さん。2004年11月に退職・帰国後は、フリーの 国際協力・ジェンダー専門家として政府関係機関、NGO、大学、シンクタンク等で幅広く活躍されています。

時間の長さがパッとわかり、移動やすきまの時間も目に見えるので大変便利。

日本に帰国し、当時小学校5年生と3歳の二人の子どもを一人で育てる事になった時、「優先順位の一番は子どもたち。長時間労働を強いられる組織で働くのではなく、フリーランスで仕事をしよう」と決意。ちょうどその頃、何か他のことを検索していたらイー・ウーマンのサイトに辿り着き、アクションプランナーに出会ったといいます。2006年のことでした。「他の手帳は小さ過ぎて時間を書く欄がない。これなら使いやすそう!」とピンと来た大崎さんは、早速ネットで注文して使いはじめ、以来ずっと(ある1年を除いて)アクションプランナーを愛用しています。
アクションプランナーを使って何が良かったのでしょうか。「どれくらい時間を取られるのか、時間の長さがパッとビジュアルでわかるので、自分の1日をイメージする上ですごく便利」、そのうえ「予定だけ書く手帳だと移動時間などは書けませんが、アクションプランナーだと仕事の時間だけでなく、移動時間やすきまの時間まで目に見えるので、フリーランスであちこち動き回る身としては大変便利。この空いた時間で郵便局に行こうとか、図書館に本を返却しようとか、できますし、移動時間がわかっていれば、子どもの学校に行くのにギリギリまで仕事を入れてアップアップになってしまう、なんてこともなくなりますよね」。

自分のワークライフに必要な情報すべてが、この1冊に集約。

にこやかに話す大崎さんのアクションプランナーは、仕事のスケジュールやお子さんの予定だけでなく、「誰々にメール」とか「出欠の返事をする」などやらなければいけないことが時間の枠内にチェックボックスをつけて記入され、さらには「ロースハム、醤油、オリーブオイル」などと買い物リストや献立まで書き込まれています。
欄外には、仕事のアイデアや原稿の構成など移動時間にメモしたあれこれが。また、コピーした諸々の書類や「おみくじ」がカバーに挟み込まれ、後半のメモページもぎっしり。日々の暮らしに必要な情報や大切なもの全てがこの1冊に集約されているようです。「持ち上げるわけじゃないですが(笑)、手帳というのが自分のワークライフにこれほどリンクしているのは、アクションプランナーを使ってからですね。無くてはならない、日々の暮らしのサポーターだと思います」。
それほど愛用されている大崎さんですが、一度だけ友人にすすめられて、日本の歳時記などが書かれた手帳に変えたことがあるとか。「でも、手帳としての機能が充分ではなく、自分のワークライフスタイルには合わなかったので、1年でアクションプランナーに戻った」と言います。

アクションプランナーは、女性のエンパワーメントのための秘密兵器。

現在は、ご家族や仕事仲間とスケジュールを共有するためにグーグルカレンダーも利用している大崎さん。「共有するにはグーグルカレンダーも便利ですが、自分自身の時間管理をするのは紙の手帳のほうが使いやすいですし、自分の手で書くということが基本だと私は思います」と、手書きの良さを強調します。 もう一つ発見があったのは、「これまでのアクションプランナーをふり返って思ったのは、後から見ると日記代わりにもなっているということです。あの頃は子どもの学校関係にサッカーに習い事に、とにかく子どもの時間ばかりで自分の時間がなかったなあと、懐かしく思い出されます」と、ふるい手帳をめくりながら目を細める大崎さん。一冊のアクションプランナーを開くと、最初のページに、まだ小さかったお嬢さんがサプライズで描いてくれたという可愛い絵と「あさこ、がんばれ!」のメッセージが!お子さんとのコミュニケーションにも役立っていたようです。
女性のエンパワーメント、ジェンダー平等というイシューのために、WAW!2015の国内アドバイザーを務めたり、プラン・ジャパンの理事をされたり、研修、講演、執筆、コンサルティングと、とにかく忙しく充実の日々をおくる大崎さん。「まわりから見るとすごく忙しく見えるらしく、どうやって時間管理しているんですかとよく聞かれたりします。きっとこれが、このアクションプランナーが私のシークレット・ウェポンなのだと思います」と、はずむ笑顔で話してくださいました。アクションプランナーは、女性のエンパワーメントのための秘密兵器なのかもしれません。

PROFILE

大崎麻子

上智大学卒。米コロンビア大学で国際関係修士号を取得後、国連開発計画(UNDP)にて、途上国でのジェンダー平等と女性のエンパワーメントの推進を担当し、教育、雇用・起業支援、政治参加の促進、紛争・災害復興など、世界各地で数多くのプロジェクトを手がけた。また、UNDP内のジェンダー主流化・女性活躍の推進に携わった。大学院在学中に長男をUNDP在職中に長女を出産し、子連れ出張も多数経験。
現在は、フリーの国際協力・ジェンダー専門家として、政府関係機関、大学、NGO等で、政策提言、研修・講義、評価などを行っている。東日本大震災後は、被災地の女性・ガールズ支援にも尽力した。今年4月に(株)ソフィア研究所を立ち上げ、主に行政機関・民間企業向けに女性活躍推進に関するコンサルティングや研修サービスを提供している。サンデーモーニング(TBS系)のコメンテーターとしても活躍中。著書に『女の子のための幸福論 もっと輝く、明日からの生き方』(講談社)

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